想いを残した距離に

『もしもし…?渚?なにがあったの…?』


「時間…大丈夫?」


『大丈夫よ。今はね』


そんなことない。携帯からキーボード音が聞こえるし、忙しそうな人達の声も聞こえる。今一番大変な時期なんだ。


「折り返しでもいいんだよ?」


『いいのよ。なにがあったの?言って』


「わ、わかった…その…えっと…あ、あのね…私…」


今までのこと全部を私はお母さんに教えた。途中で泣きそうになったり携帯を投げたくなったりしたけど私はなんとか我慢した。


『…っ』


「お母さん?」


いつの間にか電話は切れていた。


「切れちゃった…」


やっぱり怒ったんだよね。私がこんなこと言うから…。大変なのに娘がこんなことになってさ…。