想いを残した距離に

「意味分かんないよ。嫌いになるわけないじゃん…私は幸くんのことが好きだよ。幸くんに死んで欲しいって本心で思ってる人この世にいるわけないよ!」


ズキズキ痛み始める脳。これが病気のせいなのかは全然わからない。
もし、私が放射線治療で治らなかったら
幸くんから離れなきゃいけない…そう思うと胸も苦しかった。


「ああ、ありがと。俺母さんに会えないけど墓行って謝ってくるよ。それが俺の当たり前にする」


「うん!」


「ところで…渚はなにか無理してるよな?」


無理?なんのことかな?病気のことバレてる…訳ないよね…。


「そ、そんなことは…」


「なんか…無理されるとすっごく苦しい。前に家に来た時からこんな感じだった」


家に来た時からってことは…親のことかな?でも私の辛さより幸くんのほうが大きいんだから相談することでもないよ…ね。


「なんかあるなら言って?なんでも」


「べ、別にないよ…」


そう、なんでもない…これ以上心配も何もかけられない…