「私は…死んじゃうんですか?また入院して…みんなに迷惑をかけてしまうんですか?」


もう二度とみんなの涙なんて見たくない…
大好きなみんなに迷惑はかけたくない…


「良性ならほとんど治せます。ただ、悪性の場合ですと治らない可能性が高いです。悪性の可能性は低いのでご安心ください」


「そ、そうなんですね…気持ちの整理がしたいので…そろそろ行きますね…」


その日は私の心を苦しくした。
先生は悪性っていう可能性の方が低いって言ったけど…私はその中に入っている可能性もゼロじゃないってことなんだ…


「おはよ。渚」


「あ、うん…おはよう」


「なんだ?元気ないな…なんかあった?」


駄目…内緒にしないとみんなにまた迷惑かけちゃう。


「平気だよっ!久しぶりの外だからなんかぼーっとしちゃっただけ」


「ならいいけど…俺の彼女なんだからちゃんと言わなきゃいけねぇ事は言えよ?」


幸くんは顔を真っ赤にして私の頭に手を置いて撫でた。


彼女…なんか恥ずかしい…


「ありがとう」


でも良性かもしれないから…まだ言えないかな…心配してくれてありがとう。