想いを残した距離に

「あんなウジウジねーちゃんにこんなにいろんな人がいてくれるだけでもきっと母さんが喜びます」


「お母さん?」


「聞いてなかったんですか。なら俺からは言えませんね。あ、ねーちゃんが目を覚ましたら一番に連絡しますんで」


「ありがとう。海くん」


海くんは飲み物を買いに行くと言って私達から離れていった。


今まで気にしてなかったけど渚のお母さん…今どこにいるの?
家庭で何かあったのは知ってる…。


でも渚…言ってくれないんだもん。


「私…今日は帰るね…渚のあんな姿見てたら…辛いし…」


「あんま、ひとりで抱え込むんじゃねぇぞ。獅子村だけが悪いわけじゃないんだ」


大河くんはそう言ってくれた。


多分渚が起きてもそう言ってくれると思う。


でも私は自分を許せないよ…
こんなことになったのは私のせい。
無罪放免なんてありえない…。
渚と元に戻れない。