想いを残した距離に

私の頭にはたくさんのクエスチョンマークが浮かんでいた。


「なら、僕も上戸と行きます。多分、考えていることは一緒だと思うので」


ふたりは考え込みながら私達と別れた。

授業になんて出る気もなく、渚のことが心配なので3人で渚の病室に向かった。


「あ、海くん…」


たくさん包帯の巻かれた渚の横に座っているのは弟の海くん。


「こんにちは。獅子村さん、佐久間さん、東道さん。いつもねーちゃんがお世話になってます」


中学生とは思えないくらいの丁寧な口調。


「海くん…渚の様子は?」


「命に別状はないそうです。ねーちゃんが迷惑かけてすいませんでした」


「こうなったのは…私のせいだから…」


渚…早く目を覚まして…早く笑って見せて…私は渚が目覚めた時に必ず…必ず謝ってみせるから…


「渚ぁ…」


もう駄目だ…渚を見ると涙が止まらない…


「獅子村…」


東道は渚のもとに近づくと髪の毛を撫でて悲しそうな顔をした。


私と大河くん、そして海くんが空気を読んで病室から出て行った。