想いを残した距離に

幸くんは関係ないの。大事な人だからもう誰も傷つけたくないの。


「何かあるなら…言ってくれよ!」


ごめんね…。
これは私のせいなの。私が結に誤解を与えてしまったから…。でも絶対に幸くんや望達は巻き込まないから。


「幸くんだから言うね?…私…他校に好きな人がいるんだ…。最近、その人はよく私の学校に来てくれるの。で、今その人と会ってたの…みんなといるより楽しいんだ。もしかしたら両思いかもしれないの」


精一杯の言葉だった。


もし私が他校の人が好きだっていう噂をどこからか流れれば、
大河と突き合ってるだなんて嘘の噂は消えてくれるはず…そう思ったから…。


「幸くんたちと居るのは疲れちゃった。今は好きな人優先なの」


ううん、そんなの嘘。
幸くん達と居るときが1番楽しいよ…。
私が好きなのは幸くんだよ。


「なんだよ…嘘だろ!?」


「嘘でこんなこと言うわけないよ」


次々に私の口から出る言葉。
これで私は幸くんを傷つけてるんだろうか。


「もう、わ、たしのこと忘れてね?こんなにひどい奴なんだから…」


ごめんね。辛いだろうけど今だけ…耐えてください…。私のことを忘れればきっと楽しく過ごせるから…。


「渚がそんなことするわけ…」


私は振り向いた。
その時、私はどんな顔をしてたのかな?