想いを残した距離に

授業…サボっちゃったな…。


1時間ぐらい経ってもまだ痛みは消えない。


それでも私はなんとな立ち上がって教室へ行こうとした。


「渚!」


そんな声が聞こえた。
私はその声に反応して顔を上に上げた。


「幸くん…」


そこにいたのは幸くんだった。


「なんでこんなところに…」


「あ、えっと…」


『この事を誰かに言ったらその人のことをいじめてあげるからね』


そんな声が脳内で何回もリピートされた。


わかってるよ…。絶対に巻き込まないよ。
だってこれは私が解決しないと
いけないことだから。


「昨日遅くまで起きててさ、いつの間にか寝ちゃってた。先生怒ってたかな?2時限目はちゃんと出るから心配しないで」


馬鹿馬鹿しい嘘だな…。


私はそう言い、幸くんの隣を通ろうとした。でも私は幸くんに腕を掴まれてしまって動くことができなかった。


「なんだよ…嘘だろ!そんなこと…」


「ううん。嘘じゃない」