想いを残した距離に

「ん?ねぇ、あんたの後ろにいるやつ誰?隠れてないで出てくればいいのに」


望ちゃんが目を鋭くしながら大河に言った。確かに大河の後ろに誰かいる。
大河が高身長のせいか残念ながら後ろの人は見えていない。


「なんだ。上戸もこのクラスかよ」


「別にいいでしょ。悪い?」


どうやら大河と望ちゃんは同じクラスだったらしい。


「まじかよ…喧嘩だけはやめてくれよ…」


大河がそう言うと後ろから月影くんが出てきた。


「月影…」「上戸…」


ふたりが見つめあい始めると大河の笑顔はたちまち消え失せた。


「はぁ…」


私は仲が良さそうだと思ったがその様子を見た大河は大きなため息をついた。


「見んなよ。気持ち悪くなる」


望ちゃんはそう言うと月影くんを睨み始めた。


「うるさいです。毒舌女王」


そして月影くんも望ちゃんを睨み始めた。


「はぁ、なんでまた同じクラスなんだよ…しかも隣の席ってか最悪」


「へぇ?それはどの口が言いますか?僕だって嫌ですよ」