想いを残した距離に

「なんで逃げる、の…?」


私は結の顔を見て体が固まった。
なんでったって目から大量の涙が出ていたからだった。


「なんで…なんで大河くんが渚に告白してるの!?渚は東道のことが好きなんでしょ?なのになんで大河くんの告白にokしてんの?どうして!?」   


それは違う…!誤解を解かないと…!


「ち、違うよ!それは告白予行練習で大河が本当に好きなのは…」


私が大河が本当に好きなのは結だって言おうとしたとき、結は私の言葉を遮った。


「嘘つくならもうすごしマシな嘘ついてよ!私が大河くんのことが好きって言った時、心の中で笑ってたってわけ?」


「そんなわけないじゃん!私、そんなこと思ったことなんて…」


「最低。最低!私の心を踏みにじって大河くんまで私から奪うの!?大事な友達だと思ってたのに…私は…私は…」


やめて…それ以上…言わない…で…。


「渚のことなんて大ッキライ!二度と私の前に顔を出さないで!」


結はそう言い、その場から去っていった。


私は当たり前のように涙を流した。


誤解を解くことができなかった。
私が…ふたりの幸せを奪ってしまった。


「もう…いつも…こうなるの?私って…本当に最低だ」


私はその日、家に帰ってからずっとずっと泣いていた。

そして次の日の朝、私の楽しかった日常が
消えた。