高校に入って2年経つのもすごく早く、
また桜が散っていく日が近づいてきた。
4月9日。
この日は私の高校3年生の新学期が始まる日でもあってクラス分けが発表される日でもあった。


私は春休み前と変わらない時間に家を出て
いつも通り学校へ向かった。


私の名前は須藤 渚(ストウ ナギサ)。
焦げ茶っぽい髪色で髪型は綺麗な内巻きのミディアム。あまり人と話すのは苦手な方。

特に男の子。当然、男の子と話すのが苦手なので彼氏はいない。当たり前だけど彼氏いない歴=年齢である。


大きな校門を過ぎて玄関の目の前に行くと
桜をバックにしてクラス分けが発表されていた。クラス分けの前には沢山の人達。
見ようとしても混雑状態で見れなさそうだった。


でも仕方がなく人混みの中をかき分けて入り、クラス分けが貼ってある掲示板の1番前へと来た。
そして私は1組から自分の名前を探し始めた。
 

須藤…須藤…


頭の中で自分の名字を何回も唱えていく。



1組から探し始めたがなかなか自分の名前が見つからない。探すのがだんだん飽き飽きしてきた時、私の名前は見つかった。


「2年5組 須藤 渚(ストウ ナギサ)」


私は小声でそう呟いた。
そして小さな人混みの隙間から何事もなかったかのようにその場から抜けだした。