副長「わからない・・・?
ふざけているのか?」
「別にふざけてなんていないよ。
ただ、わからないだけ。」
イーク「そもそも、僕たちは〈ここ〉に
来たばっかりだし。
君たちがだれなのか、
何者なのか、わからないんだ。」
「だから、敵か味方かもワカラナイ。」
男は、その言葉に余計イラついたらしい。
殺気を隠しもせず、こちらをにらみつけた。
副長「そんなわけないだろう。
お前らはあの場所に居た。
つまり、お前たちが敵で、間者の
可能性が高い。」
間者?
あ、スパイのことかな?
「だったら、なんでこんな幼い子を
間者として送ったの?」
イークは、まだ12歳だ。
副長「そこらへんの奴より実力が
あったんだろ。」
イーク「じゃあ、なんで上から落ちる
ようなヘマをするの?」
副長「ただ単にお前らが失敗して
天井から落ちたんだろう。」
「天井?」
リバティと、イークは口元をゆがませた。
「天井からなんて落ちてないよ。
証拠に、
天井に穴なんて開いてなかったじゃん。」
イーク「ねぇ、確かに僕たちは
上から落ちてきた。
でも、天井に穴なんて
開いていない。
つまり、私たちは敵の可能性と味方
の可能性が半々になるの、
分かる?」

