取り敢えず、イークを私達の部屋へと運ぶ。 「イーク。」 イークは苦しそうに胸元を掴み、息をしている。 髪の毛と同じ琥珀色の瞳は、 ーーーーどす黒い赤へと変わっていた。 口からは、鋭い牙が覗いている。 着物をはだけさせるが、髪の毛を縛っているから首筋の傷を誰かに見つかったら厄介だ。 代わりに袖をまくり、イークに差し出した。 「イーク。」 その声に反応し、イークは少し顔を上げた。 目の前にある私の腕に気づく。 イークは一瞬で私の腕をつかみ、 ーーーー噛み付いた。