ただ悲しくて、ずっと立ちすくんで

た。

 頬に温かいはずなのに冷たい物が流れ

てくる。

「あ、朝・・・・朝架・・・」

 途轍もない喪失感が心の中を駆け巡

る。

 その時。

「爽、ありがとなっ。ついてきてくれ

て」