「今日は転入生がいるわよー」

 何気なく言った先生の言葉でみんなは

活気に満ち溢れた。

 そんな中、私はやっぱり喜べない気持

ちで、窓の外を見ていた。

「え、え、男子?女子?」

「可愛いの?カッコいいの?」

「だれだれ?」

 そんな風に質問攻めにされてる先生

は、パンパンと手を叩いて、大声を出

す。

「じゃあ、紹介するわよー。転入生の、

桐谷 爽(きりたに そう)君よ。仲よ

くしてね」