一輝は短くカットされたサラサラの髪

を掻き上げて、気を紛らわせる。

「一輝、私、期待させるようなことした

くない。ワガママ・・・だけど」

 一輝はうつむいたまま何にも言わな

い。きっと分かってるのだろう。私がこ

の後なんて言うのか。

「・・・・・・うん」

 答えなきゃ。今の心地よい友達として

の関係が崩れて、元通りになんなくと

も。