liar―午前0時の群青―

 町も空も道路も今立っている道さえも

空と同化している。

 ・・・・・一人、この星でたった一人

だけ取り残された感じがする。

 だから夜は怖くて嫌い。

「綺麗。黒のキャンバスに色を塗ったみ

たい」

 私が目を潤ませてそう言うと、爽は、

「変な例え方するなぁ」と笑った。

 なんて表現すればいいのだろう。