【初季side】

 文化祭が一週間後に迫ったある日。

 朝架と一緒に買い物に来ていた。

「ねぇ、初季あれ」

 朝架が指さしたその先には、運がいい

のか運が悪いのか、爽がいた。

「爽・・・・・・・」

 ふっと考え込む。

 私は今でも爽のことが好きなのかな。

 その考えは、何となく今の自分じゃ答

えられない。

 嫌いじゃない。じゃあ好き?

 ・・・・・好きなのかって言われたら

何にも言えない。