liar―午前0時の群青―

「なぁ、そこはお化け屋敷だろ!」

 そう言って笑いかけてくるのは、私の

後ろの席の男の子・重森一輝(しげもり

 いっき)。

「え、何でもいいや」

 もう何だか面倒くさくなってきた。適

当に決めて欲しい。

「それはないでしょ!」

「みんなで決めるもんだぜ?」

 あ~、はいはい。そうですね。

 頬杖をついて目を閉じた。