ユキのように常に人を見下している人間は、自分に自信がないのだ。


人を見下す事で自分の価値を見出し、そしてプライドばかりが高くなっている。


あたしやカナミが入賞している中、自分だけ落選するわけにはいかない。


だから必死で逃げているのだ。


「それじゃぁ、勉はユキの事を見直す事もないかもしれないね」


あたしはそう言って肩をすくめ、カナミと一緒に歩き出したのだった。