「……私に何か用?」
私は湊に聞いた。
「用っていうか…いろいろ衝撃過ぎて
頭がついていかないから
とりあえず由茉に残ってもらったって感じ?」
爽が答えた。
「爽、私のこと調べてたんでしょ?
一気にわかってよかったじゃない。
……まさか私も自分の兄たちが
総長なんて思わなかったけど…」
「航大さんと飛鳥さんとの関係は?」
「兄の友達。
私が小さい頃よく家に来て遊んでくれた。」
「……だからお前はそんな目をしてるんだろうな。」
突然湊が言ってきた。
「……どういう目?」
「強くてなんでもお見通しっていう目。
俺はその目が気に入って由茉を姫にした。」
「なんでもお見通しではないけどね。」