私は途中泣いてしまったが、
みんな何も言わずに最後まで聞いてくれた。
誰も言葉を発さずに。
「橘くん、その手紙は美波からです。
読んでください。」
私がそう言うと橘くんは封筒を開けた。
どんな内容かは私にはわからない。
「……美波……」
橘くんは小さな小さな声で呟いた。
「あと、これもです。」
そういって私は写真を手渡した。
「私はこれも見ていません。
私の用事はこれで終わりです。
……お墓、いってあげてください。
私はもう近づきません。
勝手言ってすみませんでした。」
私はそう言い、部屋から去ろうとした。
「悪かったな……」
小さな声で、でも確実に
橘くんの声が私へ届いた。


