生きる。




駄菓子屋だった私たちは

片付けもわりと早く終わり、

すっかり元通りになった教室。



「はい、これ!三浦さんと水嶋くんと

蒼井くんの分のお菓子だよ。」


笹原さんは私たちにお菓子をくれた。


「サンキュー!」


哉斗が笑顔でそういうと、

笹原さんは顔を赤くしてそそくさと元に戻った。


今の顔………もしかして笹原さん、

哉斗のこと………


そんなことを思っていると

哉斗が私の腕を引いて教室を出た。


「じゃー俺らもう帰るから!バイバーイ!」


哉斗と資料室へ向かった。


「俺のこと好きだよ。」


急に哉斗が言ってきた。


「え………

あ、バレてた?」


「俺、人の考えてることすぐわかっちゃうから。


今年の春、俺笹原にコクられたの。

でも俺女とか無理だから。

悪いけど俺、

笹原が思ってるようなやつじゃないよ。

俺なんかやめなよ。


って断ったんだけど言い方が悪かったのか

なかなか諦めてくれないんだよね。

俺今は由茉ちゃんのことは平気だけど

他の女はまじ無理だからさー。」


たまに見せる哉斗の寂しそうな顔…瞳。

哉斗にはなにがあったんだろ?

私には全然わからないから何も言えないけど


「哉斗も泣いていいんだからね。

いい子でいなくてもいいんだからね。

みんな離れていかないから。ね?」


なんとなく、哉斗の表情を見てたら言いたくなった。


「え……?」


哉斗は戸惑った表情をした。


そんな哉斗に私は微笑んで言った。


「私、なんにも知らないのに偉そうか。」


「いや…ありがと。」


「ん、ならよかった。

早く行こ。」


いつか哉斗のこと、哉斗の口から聞けるといいな。

そんなことを思いつつ私たちは資料室へ戻った。