生きる。




翌日、いつものように哉斗と一緒に登校した。

哉斗のバイクは最近スピードが緩やかになった。

良かったの一言につきる。


「おはよ!」


私たちは資料室へ入る。


「「「おはよ。」」」


相変わらず早い暴走族くんたち。


「湊、これ忘れ物。」


昨日湊はうちに腕時計を忘れていったのだ。


「「「「え?」」」」


「え?なに?」


みんなが一斉に反応してびっくりした。


「忘れ物って…どこに?」


爽が聞いてきた。


「え?私の家だよ。」


「湊、由茉ちゃんち行ったのかよ!

抜け駆けかよ!」


「まあまあ哉斗。

哉斗も今度おいでよ。」


私がそういうと哉斗は喜んで抱きついてきた。


「なにくっついてんだよ。」


そう言いながら剥がすのが湊。

最近これが定着しつつあって、慣れてきた。


「一輝が作るポテトサラダ、

ぜひ食べてってね!」


と笑顔で言うと


「え…一輝さんお手製?」


哉斗が戸惑って聞き返してきた。


「あれはまじでやばいから哉斗、

絶対食べた方がいい。」


「え、それどっちの意味でやばいの?」


「「それは食べてからのお楽しみに。」」


哉斗を私と湊がからかっていた。

そんなとき、ふわっといつもと違う香りが。


「アールグレイだ!」


爽の淹れてくれる紅茶がいつもと違ったのだ。


「さすが女の子だね。

こいつらそんな変化絶対気づかないから。」


「私アールグレイが一番好き!」


朝から幸せだ。


そんな一日のスタートだった。