今度はカラーに挑戦してみるのもイイかもしれない。
「山口さん。もちろんメークもされますよね?」
「お願いします」
話を聞いていた彼から当然メークもするんだよねと言われてホッした。
仕上げまで鏡を見せては貰えないのは夢と同じ。
でも星野さんを信頼しているから不安はない。
「終わりました」
笑顔の星野さんにくるりと椅子を反転されて鏡に向かえば私のようで私じゃない、夢で見た顔よりももっと女性らしくなった私が鏡に映っていた。
「山口さんの心が既に変化していて明るい表情をされているからだと思いますよ」
思ったままの感想を口にした私に星野さんが優しくそう言ってくれた。
「後は服を買い行けばいいんだよね?」
長時間話し込んでいる内に星野さんの言葉が砕けた感じになってきた。
「ショッピングに付き合ってあげたいけど休みが合わないし無理かな?」
星野さんはショッピングにも付き合ってくれるつもりらしい。
「あの……私、全然有給休暇取ってなくて平日でも休みがとれます」
『厚かましいよねー』と思いつつも口から飛び出した言葉は引っ込めようがない。
「それじゃー今度の火曜日に服を買いに行こうか?」
『まるでデートの約束をしているみたいでドキドキしてきた……
勘違いしたらダメだよね?』

