「その日の朝はすげー腹が減ってたのに朝ごはんも貰えなくて。
小さいカゴに入れられて何処かに連れて行かれた。
そこで無理やり眠らされて……
目が覚めたら……
たまが……」
モンティーが言いよどむなんて珍しいなと思いながら意味が分からなくて思わず聞き返す。
「たまが何?」
「ない」
「あっ!」
「玉が無いのを目にした俺の衝撃。おまえに分かるか?
なにが王子だ。
チェリーボーイの……お、俺が……宦官じゃねーか」
モンティーの憤慨は理解出来るだけに直ぐには言葉が出なかったけど、
それには理由がある事だけは分かって欲しくて口を開く。
「モンティー……本当にごめんなさい。
謝って済む事じゃないのは分かってるけど……」