その事実を知ったのは“ほんの偶然”からだった。
今日はやたらと人の視線が突き刺さる気がしていたし、コソコソ何かを囁かれていたけれど、その件を私に教えてくれる人はいなかったから……
うちの会社は資料室から直ぐ隣のコーナーに喫煙所がある。
頼まれていた資料を探し出した帰り、喫煙所から話し声が聞こえて思わず立ち止まってしまった。
「おまえさ……罰ゲームの件どうなった?」
「それが意外とガードが固くてさ、食事の誘いも断られる。
もう誰か他の人に替えて……」
「そりゃーダメだろ。
山口さんが処女かどうか調べるのがおまえに与えられた罰。
だからちゃんと遂行しろよ。
それにしてこの写真めちゃウケる。
誘われた理由が罰ゲームだとバレたら……
おまえ貞子に呪われるんじゃね?」
「はぁーホントにヤダな……」
会話をしている人の姿は見えなくてもいつも一緒に仕事をしていれば声くらいは聞き分けられる。

