愛しのモンティー


「よーーく、分かった」

「え?まだ何も言ってませんが……」

「いい加減慣れろ、この展開に……

おまえの考えは全てお見通しなの

やっぱアホだな……

さりげなく指摘するなりしてたら感謝されるところを大勢の前で恥を搔かされたんだぞ……素直にお礼の言葉が出ると思うか?

男はプライドの塊なの

おまえに足りないのは状況判断力だ。

それから会話に直ぐに反応出来るように瞬発力も身に付けろ」

モンティーの指摘は真っ当過ぎてぐうの音も出ない程に納得した。

「他には……何があった?」

「なんで?」

「今日はいつも以上に飲んでるから……で、何があった?」

さすが1年間一緒に暮らした同士だ……

私の事をよく分かってらっしゃる。

今日は本当に散々な一日だったから

そう言えば今日って『13日の金曜日』なんだよね。

ジェイソンが斧を持って追っかけて来なかっただけでも幸運

そう喜ぶべきなのかな?

「アホか……虚構の世界とごっちゃにするな、

それから早く話しを進めろ」

「はい」

もうイチイチ突っ込む気になれず素直に返事をする事にした。