看護婦長さんが来て
指導係の振り割りをした。

でも私は頭がグワングワンしてて、
全然聞き取れなかった。
それに気づいたのか、
工藤翔琉先生が声をかけてきた時。

「おい!橘!
早く行くぞ!俺は忙しいんだ。」

意識が朦朧としていた。

「おい!橘!」
「ッは、はい!
今行きまふ」
咬んでしまった。

「全く。
だから嫌なんだよ、新人は。」

「ゲホゲホ
すい、ません。ゲホゲホ」
ちょっと咳が出てきた。

「おい。
橘。風邪引いてんのか?」
やばい気づかれた。

「い、いえゲホゲホ
ちょっと、器官に唾が入って。ゲホゲホ」

はぁ。

え?
ため息吐かれた?