「『冷たい』と、『心がない』のはちがった。」
そう言ってさきほどの少女が現れた。じきに首の圧が緩まる。
僕は慌てて前へ倒れ込む。
「はぁ...はぁ...死ぬかとおもった...」
僕が言うとルケットは悲しそうな顔をして言った。
「骨折り。今日も怨念を被っているんだね。」
「嫌じゃないから被っているだけ。人の悲しみを見ているとその人がいかに無様かがわかるわ。無様な姿を見るのがあたしは好きよ。」
さっきの少女、骨折りは言う。
このやけに暗い空気が嫌になって、僕はヤケになり言った。
「僕は不幸か幸福かなんて定める暇もないからよくわかんないよーー!!!」
すると骨折りは微かに笑った。
「確かに私たちは暇人だわ。」