ふと目の前にイタチがとおっていく。
「あれはテンだ。」
気づくとあまのじゃくが隣で座っていた。
「テン?あのイタチみたいのが?」
僕が問うと、あまのじゃくは頷く。
「家を探してほしいとか言っていたが、本当は見知らぬあのひとを追い掛けたかったんだろう?俺様にはお見通しだ。」
大正解だ。貴方を僕は追い掛けたくて堪らなかった。
「流石だね。でも、あのイタ...テンとなんの関係があるの?」
「小僧。お前の探すあのひとは、妖怪らしい。同じグループの仲間の一人があのテンだ。
しかし、狐7化け狸8化けテン9化けと言うぐらいテンは化け上手らしい。納得せざる終えない。」
「じゃああのテンを追いかければいいんだね!!ありがとう!!」
「ああ、待て!!!」
僕はそのまま急いでテンを追い掛け草むらに飛び込んだ。