「……っ! あんまりかわいいことされると


琉乃ちゃんがいやだって言っても


もう俺、逃がさないよ?」



そう言った吉原の目があまりにも本気だったので、一歩あとずさる。



「琉~乃~ちゃん!


あとずさっても逃がさないからね?


覚悟しておいてね?」



笑顔でそう言った吉原に冷や汗が流れる。




……どうやら私はこの男からは逃げられないらしい。












【全力で逃げたい男】 完