私がもう一度再度問いただすと、吉原はなにか考え込んだそぶりをしてから
決意したように口を開いた。
「….琉乃ちゃんが聞いてくれって頼むなら聞くよ。
どんな話でも…」
そう言ってまた真剣な顔をしたアイツに、少し微笑んで話を始めた。
「それは中学生の話だったんだけど….。
私は何度か中学生のころに付き合ってたんだけどね。
なぜか毎回同じ理由で振られるの。
『他のやつを好きになった。だから別れてくれ』って。」
私がそう言った瞬間、吉原が拳を握るのがわかったかが、気にせずに話を続ける。
「だけど聞いちゃったの。前の彼氏が私に『あいつ、つまんねー。やらしてくんねぇ
し。』って言ってたの。
そしたら次の日に、『他のやつを好きになった。だから別れてくれ』って。
だからもしかしたら、他の人も皆、そーゆう目的で近づいたんだって思って….」



