ウサギとカメの物語 2



おーーーい。
優くん、大丈夫なのかい?
大事な場にカメ男がいても平気なのかい?


こ、告白……するんだよね?
いいの?
カメ男が同席してもいいの?
ダメだよね!?


もう何もかも双方の気持ちは全部バレちゃってるんだから、そういうのは気にしないってこと?


それとも何か、大きな思い違いをしてるとか?


━━━━━その答えは、約20分後に明らかになる。








20分後、私は優くんに連れられて、会社の近くにある全国チェーンのカフェに来ていた。


カメ男は少しだけ残業をしていくということで遅れているみたいだったけど、さっき「今から向かう」という連絡が来たから間もなくこちらへ着くだろう。


私と優くんは、賑やかな店内で2人きり沈黙を続けていた。


目の前のテーブルに置いてあるブレンドコーヒーに視線を落としながら、妙な緊張感を両肩に背負う。
そんな私とは対照的に、優くんはホットココアを飲みながらいくらかリラックスしたように背もたれに背をついて遠くを見ている。


なんだろう、この彼の晴れやかな表情は。
何かに吹っ切れたような感じの顔は。


別に暑くもないのに若干の汗(おそらく冷や汗と思われる)がタラタラ垂れてきそうな私に比べると、彼はとっても清々しい雰囲気を身にまとっていた。