俺は気づけば、かすみを引き止めていた。 離したくないと思った。 ベッドに押し倒すと、かすみが怯えていた。 その瞳の奥には。 まだ俺が好きだ、とでも言いたそうに見える。 (もう...素直になりてぇのに。 何で言えないんだよ。 ウソって....) 憎いなんて思うワケねぇし。 他の女を口説いたこともない。 俺の口から零れるのは、何のためのウソ? ―もうわかんねぇ...。 全ての感情を消そうと、かすみの唇に、自分のそれと重ねようとした時、唯が部屋に入ってきた。