―しゅうStory* 「何見てるん?」 「んあ?」 我に返ると、なつみが俺を見下ろしていた。 俺は整理しかけていたアルバムをそっと閉じる。 「思い出に浸ってた」 「あー、またかすみのことやろ?」 「...まぁな」 アイツを好きになって、 もう10年は経ったのか。 「今も好きなんやろ?」 俺はなつみを見上げると、少しだけ寂しそうだった。 「好きって言っても、違う感情だろうぜ」 「ほんまぁ?」