先輩彼氏×後輩彼女@5月23日


俺はつぐの冷たい髪をまさぐりながら、頭頂部にキスをする。

「つぐが足りない。全然足りない。つぐは?
つぐは俺が足りてるの?」

つぐの耳がクレヨンの赤のように色をつける。

「……、つぐだって…、足りないよ。
せんぱいが、足らないもん……///////」

一人称をつぐ。と俺に言うときは甘えてる証拠だ。
いつも俺は先輩で、それは変わらない。
だから、普段はつぐの俺に対する一人称は"私"だ。

「つーぐー、顔あげて…?」

おそるおそる顔をあげるつぐの両頬を包み込む。

むぎゅっとほっぺを挟むと唇がむにゅとたこになる。

「ひゎぁ!せんぱーい、はなしてー!
たこになってるー」

つぐが俺の両手首を握る。

「やぁだ。このままちゅうしちゃう」

ちゅっと音がなる。

「ひゃあ、変な音出たぁ…(>_<)//」

唇がたこのままつぐはこちらをじっと見つめる。

「…、明輝せんぱい」

「!?」

つぐが明輝と呼んだ。

「どしたの?つぐみ」

俺もあだ名でなく名前を呼ぶ。

「ふ、普通の、ちゅ、ちゅうがしたいです…////」

真っ赤な顔も上目使いも、めちゃくちゃにしたいくらい可愛かった。

「じゃあ、目を閉じてください…」

つぐみはそっと目を閉じた。

白い肌も桃色の頬も長い黒い睫毛も全部、全部、ほしい。

俺はそっとつぐみの唇に自分の唇を重ねた。

唇を離して見つめ合う。