「国内にアナタのたった1人の頼れる肉親がいるじゃなあーいっ」 先ほどの鬼の形相からは想像も出来ないほどキラッキラの笑顔で自信満々に発言するお母さん。 確かにお母さんの言う通り国内に私の肉親、2つ年上の兄がいる。 いるのはいるが。 「いやいやいやいや。お母さん冗談やめてよ。お兄ちゃんがいるのは寮だよ?頼れるも何もないじゃん。しかもただの寮じゃなくて...」 私は冷静だった。 そして冷静な口調のまま最後まで続けた。