「いやーそれにしても大変だね。今、学園中の話題は全部紗久ちゃんが根こそぎ持っていってるよね」 クスクス可笑しそうに笑いながら、私の隣を歩き出す大和先輩。 やはり、一緒に歩く展開になったか。 しかも、人の不幸を上品に笑ってやがる。 「わ、笑い事じゃないですよ、本当。いろんな好奇の目にさらされる身にもなってください」 それはそれは大きなため息をついて大和先輩を見つめる。 笑える状況じゃないんです。