「はぁ...」







真夏特有の刺さるような日差しを受けながら砂浜を歩く。







いない。



どこを探してもいない。







思い当たるところは全部行ってみたが紗久の姿はどこにも見当たらなかった。







あぁ、もう。







「闇よ、他の者の元へ我を運べ」







俺は探すことがめんどくさくなり、小さな声で詠唱した。