『振り向いてもらえなくても、嫌われてても、私には雲の上の存在でも、

私、その人しか考えられないんです…!』





瞬間、舞台の上の小日向が俺の方を見て、柔らかく笑った。


花が咲くようなその笑顔に、思わず目を逸らす。




俺のこと、そんな風に思ってたの?

これで俺に向けて言ってるわけじゃなかったら、かなり恥ずかしいけど。



でも、アイツに「嫌い」なんて言ってるのは、俺くらいだと思うから。