不器用な彼が隠した2文字




「その服、すごい似合ってるよね。

彼氏いるの?」



「い、ないですけど……」


「じゃあいいじゃん、行こうよ!」


「ご、ごめんなさ…」



断ろうとしても、手首を掴まれてしまう。

どうしよう、なんて言えばいいの!?



通りかかる人達がチラチラとこっちを見ている。

どう、しよ…。






「何してんの、有紗」






その声は、私の大好きな人の声で。

顔を上げれば、私の大好きな人の姿。