不器用な彼が隠した2文字





「はぁ…」





劇が終わってもまだ余韻の残る体育館を出て、ため息をつく。

すごく目の保養になったんだけど、少し切なくなった。


…可愛くなりたいなぁ。







「ねえ、ウエイトレスさん」



体育館の前で、急にかけられた声に振り向く。


そこには他校の男の子が2人。



「は、はい…?」


「可愛いね、俺たちと遊ばない?
何か奢るよ」


「へ……」



思いも寄らなかった言葉に、どうしよう、と俯く。