不器用な彼が隠した2文字





「っ、やっぱりいい、帰るぞ」




焦ったように、ぶっきらぼうに言って歩き出す朝比奈先輩の腕を掴む。





「行きましょう!クレープ!」





そう言って笑うと、



「どうせ柄じゃねえって思ってんだろ」


なんて睨みつけられたけど。

でも、今はそんな睨みなんて効かない。
全然怖くない。


むしろ可愛くて。





嬉しくて、幸せで、ウキウキしながらクレープの屋台が出ている広い公園に入った。