「あら、どうしたの?」
保健室の扉を開けると、消毒液の匂い。
養護教諭の先生が駆け寄ってきてくれる。
「寝不足で倒れたんで、寝かせてもらえますか?」
そう説明してくれる朝比奈先輩は、
「ついでに頭の悪さも診て貰えば?」
なんて意地悪言う。
「頭は大丈夫ですー!」
いたずらっぽく笑う朝比奈先輩が、好きで。
「本当にありがとうございます!
…重い、のに…」
「うん、腕疲れた」
「ご、ごめんなさいっ…!」
「…嘘だっつの」
その口調とは裏腹に、ベッドに優しく寝かせてくれる、朝比奈先輩が好きで。
なんかもう、全部大好きだ。