不器用な彼が隠した2文字





「わー、すごい!

プラネタリウムって10年ぶりくらいに来ました!」


「俺も」





ドーム型の天井に、並んだ椅子。


真ん中あたりの椅子に2人で並んで座って、椅子の背もたれを倒した。





「っ…」



同じく椅子を倒した朝比奈先輩との距離が、思った以上に近くて。


近すぎる顔に、ドキンッと心臓が跳ねて、頬が熱くなる。



慌ててパッと目をそらすと、くくっと笑う朝比奈先輩。




「そこで照れるんだ?」




意地悪に笑う朝比奈先輩に、もっと恥ずかしくなる。

…ずるいなぁ。