不器用な彼が隠した2文字





「紫乃〜!」




昇降口で待っててくれた紫乃の元に駆けていく。


呼び出されたって言ったらついて来てくれようとしたけど、

それはさすがに悪いので断ったら、待っててくれたんだ。






「…有紗、呼び出されてたんじゃないの?」


「え、うん、そうだよ?」



「そんな上機嫌で帰ってくるのは予想してなかった」



「あぁ、それはね!」





ニヤニヤしながら今あったことを話すと、紫乃は、はぁ、と盛大なため息をついた。