「有紗、持つよ」 「あ…ありがとう」 放課後、先生に頼まれたクラス全員分のノートを教室に運んでいると、春希がノートを持ってくれた。 「半分くらいは持たせて」 全部持ってくれようとする春希の手から、半分くらいのノートを取って並んで歩く。 「…朝比奈先輩とどうなの?」 「うーん、特に何も…」 ふーん、と答える春希。