不器用な彼が隠した2文字





「織花は、小学生の時に引っ越してきた幼馴染で。


人の家のことだから詳しくは言えないけど、親同士の仲があんまり良くなくてさ。

両親が喧嘩ばっかりするから、織花はいつも泣いてた」






いつも、あんまり喋らない朝比奈先輩が話してくれる。

その言葉を逃さないように、黙って聞いた。





「織花、結構キツい性格だから友達も少なくて。

昔から寂しくなったら俺のところに来て、一緒に遊んでた」




眩しいくらいの夕焼けが、私たちを照らす。

ちらりと隣を見ると、眩しそうに目を伏せる朝比奈先輩のまつげが、頬に影を落としていた。