不器用な彼が隠した２文字

「え…」




慌ててバッグからスマホを取り出すと、そこには【着信：加賀 春希】の文字。




「春希……」



小さく呟いたその名前に、ぴくりと眉をひそめた朝比奈先輩に私は気付かなかった。





「すみません、ちょっと出てもいいですか？」




確認のために朝比奈先輩の方を見ると。








「……ダメ」








「ーーえ？」