不器用な彼が隠した2文字






「…ん、」



「どう、ですか?」



「…普通?」



「で、ですよね…」




うん、すごくその通り。

普通。



若干ヘコむ私を見て、くくっと笑う朝比奈先輩。

そんな笑顔、久しぶりに見たかもしれない。




そうして朝比奈先輩がお粥を食べ終わったので、お皿を洗って帰ることにした。




「じゃあ、しっかり寝てくださいね?」


「ん、ありがとな…」




朝比奈先輩はマスクをしたまま玄関まで送りに来てくれた。





「…あの、さ」





朝比奈先輩が何かいいかけた時。





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私のスマホが着信を知らせた。